06 January 2026

昨夜のOECD SbS packageへの各界反応まとめ

昨夜のリリースから丸1日たたないうちに、世界中でいろんなコメントがとびかっている。ChatGPTに調べさせたら、リンク付きで、下記引用のまとめがでてきた。

  • リンク先をたどってみると、かなり裏が取れている印象
  • ただし6)については「実務家がこういっている」というリンクは付いておらず、OECD文書へのリンク
  • 日本の記事については、「今回(2026年1月5〜6日頃の報道)は、国内ではまず通信社(ロイター/共同)電が流れ、それを地方紙サイトやポータルが掲載する構図が強いように見えます」とな

ーー以下引用ーーーーーーーーーーーーーーー

主要な反応の整理(リンク付き)

1) OECD自身の位置づけ(「安定・確実性」「途上国の一次的課税権」)

OECDは、147の包摂的枠組み参加国・地域が「グローバル・ミニマム課税(Pillar Two)の協調運用の今後(way forward)」に合意したとし、“side-by-side”(既存ミニマム課税との並立)を通じて国際課税アーキテクチャの安定性・確実性を確保する、という語り口です。また「特に途上国の一次的課税権(first taxing rights)の保護」を強調しています。 (OECD)


2) 米国政府(財務省):明確な「非適用」・主権フレーミング

米国財務省は、今回の合意を「米国本社(U.S.-headquartered)の企業はPillar Twoの適用を免れ、米国のグローバル・ミニマム課税(米国ルール)のみが適用される」という成果として説明し、米国の主権R&Dクレジット等のインセンティブ価値の保護を前面に出しています。 (U.S. Department of the Treasury)


3) EU/加盟国(例:アイルランド):確実性を歓迎しつつ「2029年レビュー」で歯止め

アイルランド政府は、SbSパッケージ採択により、制度全体としての**certainty / stability(確実性・安定性)**が高まる点を歓迎しています。他方で、**2029年のstocktake(点検)**を明示し、リスクや競争力上の問題が生じた場合に是正する枠組みも強調しています(欧州委員会の影響評価にも言及)。 (gov.ie)


4) 産業界・ビジネス団体:実務負担の低減、二重課税回避、予見可能性

産業界の反応は概ね「理念」よりも、コンプライアンス/二重課税/予見可能性の観点から肯定的です。

  • **NAM(全米製造業者協会)**は、投資・雇用・競争条件の観点から「大きな勝利」と位置づけ、確実性が増す点を強調しています。 (NAM)

  • **NFTC(全米対外貿易評議会)**は、SbS統合に伴う「意図しない影響」を最小化する観点から、今後のOECDガイダンス精査と関与を表明しています。 (National Foreign Trade Council)

  • **ICI(投資会社協会)**は、セーフハーバーが米国ビジネスを「重複する外国ミニマム課税」から守る点で、議会・政権の方針と整合的だと述べています。 (ici.org)


5) 市民社会・タックスジャスティス系:強い「後退」「骨抜き」批判

タックスジャスティス/透明性を掲げる団体は、SbS合意を「実質的な米国多国籍企業の保護(適用除外)であり、Pillar Twoの趣旨を弱める」と批判しています。

  • Tax Justice Networkは、OECDが“side-by-side system”により米国を免除する形になったと批判的に評価しています。 (Tax Justice Network)

  • FACT Coalitionは、米国企業がPillar Twoの主要要素から引き続き免除されることは、法人税回避との戦いにとって「後退」だと述べています。 (The FACT Coalition)


6) 実務家・テクニカル論点:SbS/UPEセーフハーバーの運用効果が焦点

実務面で最も注目されているのは、SbSおよびUPEセーフハーバーの「効き方」です。Side-by-Side Packageでは、例えば以下が明示されています。

  • SbSセーフハーバー:UPEが「Qualified SbS Regime」所在なら、選択により当該年度のIIR/UTPR上のTop-up Taxをゼロ扱いにするメカニズム。 (OECD)

  • UPEセーフハーバー:2026年1月1日以降開始年度から適用、UTPR上、UPE所在国分のTop-up Taxをゼロ扱いにし、適格要件として少なくとも**名目法人税率20%**などを掲げています(QDMTTの運用には影響しない旨も明記)。 (OECD)


参照リンク(一次資料)


報道ベースの概況(参考:リンク集)