23 April 2015

平成27年度税制改正のポイントと評価

佐藤英明先生と上西左大信先生の対談が、税研180号(2015年3月)にのっていた。2月13日時点のインタビュー。入念な準備がうかがえるやりとりであり、かなり突っ込んだ評価を加えている。

論点は今回の税制改正の全般に及んでおり、有益な指摘が多い。ほんの数例をあげるだけでも・・・

  • 確定拠出年金法の改正に伴って3号被保険者に税制上の措置が拡大されること、そして、個人単位での課税のため妻の年金は妻の分だけとなり、結果的に給付時にも課税されないことが多くなること、の指摘
  • 地方拠点強化・雇用促進の租税特別措置について、「企業が行きたいほうに背中を押すものでなければ効果を発揮しません」との指摘
  • スキャナによる書類保存制度に関連して、「税務調査や犯則調査についてコンピュータのデータにどのように対応するかは、法律ではほとんど決まってないですね」との指摘

この対談収録ののち、税制改正法案は、2月17日に国会に提出され、3月31日に成立している。

リンクを張ろうとおもってウェブサイトを検索してみたが、この対談部分は一般公開していなかった。広く読まれるべきものであるだけに、やや残念。

機関誌「税研」

No comments:

Post a Comment

Comments may be moderated for posts older than 7 days.