04 April 2022

完全還付と同値の結果をもたらす通算税効果額の授受

「グループ通算制度について」という論文を、渋谷雅弘ほか編『水野忠恒先生古希記念論文集 公法・会計の制度と理論』(中央経済社2022.03)629-641頁に掲載していただいた。

この論文では、グループ通算制度の下における通算税効果額の授受が、一定の条件をみたす場合において、単体法人の欠損金をマイナスの所得とみなした場合の当該単体法人に対する国からの法人税額相当額の還付(完全還付)と同値である、と主張した。新規性を有する主張であると(少なくとも自分では)思う。もともとは、東京の職場からすこし離れて、2018年5月に貴船神社近くの宿で思いついたもの。

欠損金の扱いについて完全還付を軸に考えていくのは、結合企業課税の理論(2002)でたどった筋であり、今回はそれをグループ通算制度にそくして展開した。

なお、制度の沿革を概観した部分を一次資料を引用する形でより丁寧に示したものが、別の報告としてウェブにアップされている(追って雑誌に収録される予定)。こちらの報告では、2000年に出した論文をアップデートする趣旨で、いくつか新しい考察を付け加えている。



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