A:昨日、セブンイレブンでプロ野球のチケットを買ったんだ。
B:へえ。
A:で、レシートに「インボイスの発行はサービス事業者にお問い合わせください」って書いてある。
B:うん。
A:金はセブンイレブンに払ったのに、なぜセブンイレブンがインボイスを出さないんだ?
B:それはね、ふかーい理由があるんだよ。
A:ほんとかいな。
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B:じゃあ、昨日の巨人対阪神戦を開催したのは誰?
A:巨人か阪神か主催者だろう。
B:セブンイレブンか?
A:違う。
B:店長が四番を打ってたか?
A:打ってない。
B:副店長が九回を抑えたか?
A:抑えてないね。
B:つまり、野球観戦というサービスを提供したのはセブンイレブンじゃない。
A:なるほど。でも金は払ったぞ。
B:銀行振込したら、銀行が野球を開催したことになるかい?
A:ならないね。
B:それと同じだよ。
A:じゃあ誰がインボイスを出すんだ?
B:試合を提供した側だ。球団や主催者だな。
A:チケットぴあは?
B:チケットぴあは窓口だよ。ただし、発券手数料やシステム利用料については、チケットぴあ自身がサービスを提供しているから、その部分のインボイスはチケットぴあが出す。
A:結構ややこしいな。
B:いや、租税法の考え方は単純だよ。「金を受け取った人」ではなく、「商品やサービスを提供した人」がインボイスを発行する、ということ。
A:なるほどね。
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B:だからレシートの「サービス事業者にお問い合わせください」という一文は、租税法的に翻訳すると、「私たちは野球をしていません。」という意味なんだ。
A:そうだったのか。急に分かりやすくなった。
B:租税法の世界では、ときどき野球の中身よりも誰が売主かの方が重要なんだ。なんてね。
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★まとめ★
インボイスを発行すべき者は「代金を受け取った者」を基準に判定するのではなく、課税資産の譲渡等を行った者、すなわち「商品・サービスを提供した者」を基準に判定する。
★補足★
以上の例外として、媒介者交付特例がある。これは、一定要件のもとで、受託者・媒介者が自己の名称・登録番号を記載したインボイスを、委託者に代わって買主に交付できる、というもの。この特例については、国税庁のこのQ&A。
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