香港子会社の主たる事業は卸売業か製造業か。それが問題だ。
これが問題になるのは,CFC税制の適用除外要件を設定するにあたり,卸売業なら非関連者基準で,製造業なら所在地国基準で,というルールにしたからである。しかし,商社のような場合(卸売業や金融関係,運送関係)についてだけ,事業活動が国際的にならざるを得ないと想定するのは,現在のビジネス・モデルにそぐわないのではないか。現地で真正な事業活動を行いつつ,それが複数地域にまたがる場合について,法令の起草者はよりきめの細かい要件設定を行うべきであった。