21 January 2011

最判平成21年12月10日(遺産分割と税徴39条)

滞納者が遺産分割をして,他の相続人に対して相続分をはるかに超える財産を取得させた事例で,国税徴収法39条の「第三者に利益を与える処分」に当たるとした。一般論は法定相続分を超える場合には「当たり得る」というものであり,事案へのあてはめについては原審の判断を是認しているから,相続分からどの程度乖離していれば該当するかが射程の問題になる。この事件では,滞納者である父親(相続分1/2)が相続財産の10%を得て,子ども(相続分1/4)が63%を得ている。

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