07 May 2016

米国財務省が,資金洗浄・腐敗・脱税の対策案を発表していた

2016年5月5日付けのこのプレス・リリースである。対策案は次の3つ。
  • Customer Due Diligence (CDD)最終規則。会社が口座を開く際に,金融機関が実質的支配者たる自然人の個人情報を収集し検証するようにする。
  • Beneficial Ownership立法を議会に提案。会社設立の際に財務省に実質的支配者情報を申告する義務を課すための制定法を立法する。
  • Foreign-Owned Single-Member LLC提案規則。現行法の下で情報がとれていないdisregarded entityについて,Employer Identification Number (EIN)を取得し,取引情報などを申告するようにする。
2つめの立法は,議会に対する要請という形をとっている。財務長官のレターはこれ。立法を要請する理由として,金融犯罪と戦うには会社設立時に実質的支配者を開示させることが必要であると述べている。

なお,このレターは,上院が租税条約を承認することや,FATCAを双方向の相互主義的なものにしていくことをも,議会に対して求めている。

https://www.treasury.gov/resource-center/tax-policy/Pages/default.aspx

No comments:

Post a Comment

Comments may be moderated for posts older than 7 days.