エコノミスト誌のブログが,対GDP比率でみた歳入と歳出の20年トレンドを比較すると,各国の動きが収束の兆しをみせていると述べている。本当か?
最近の租税事件を含めて,そのおりおりに思ったことの断片をつづります。 Candid and biased, and hopefully stimulating, comments on recent tax developments in Japan (and other matters).
22 November 2012
19 November 2012
外国子会社からの配当送金
平成21年度税制改正で導入された外国子会社配当益金不算入制度が資金環流税制といえるかについては,これまでにも渡辺徹也教授による検討があったが(租税法研究40号67頁),田近教授らによる実証研究が公表された。資金需要の高い企業については税制改正により有意に増配企業の割合が増えたという。
I teach Tax Law at UTokyo.
18 November 2012
大阪高判平成23・3・31(信託と不動産取得税)
不動産取得税の非課税規定の適用が争点。
Xが自益信託を設定。不動産を信託財産としてAが受託者となる。
X → A受託会社
XがC株式会社に受益権の準共有持分80%を売り渡し。
5年後,CがXにこれを売り渡し。つまり受益権はXに戻ってきた。
そして信託契約の合意解約,これによりXが不動産を取得。
X ← A受託会社
本案の争点は,この不動産の取得が非課税になるか。 より具体的には
本来,受益権の範囲は当事者が自由に決められるはず。この非課税規定は,委託者が金融を受ける場合や,受益権が複層化する場合などに,非課税というポリシーを実現する上で過不足なく対応できるのか。
Xが自益信託を設定。不動産を信託財産としてAが受託者となる。
X → A受託会社
XがC株式会社に受益権の準共有持分80%を売り渡し。
5年後,CがXにこれを売り渡し。つまり受益権はXに戻ってきた。
そして信託契約の合意解約,これによりXが不動産を取得。
X ← A受託会社
本案の争点は,この不動産の取得が非課税になるか。 より具体的には
「信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託により受託者から当該受益者(当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者に限る。)に信託財産を移す場合における不動産の取得」(地方税法73条の7第4号)にあたるか。地方団体は全体につき非課税規定の適用なしと主張。裁判所はXの手元に残っていた20%部分については非課税とした。
本来,受益権の範囲は当事者が自由に決められるはず。この非課税規定は,委託者が金融を受ける場合や,受益権が複層化する場合などに,非課税というポリシーを実現する上で過不足なく対応できるのか。
I teach Tax Law at UTokyo.
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