指令案のテクストはこれ。相互協議が不調の場合,Advisory Committeeによる仲裁に移行する。この記事によると,次のステップは欧州議会の意見表明,そして欧州理事会による指令採択。これまでの経緯はここにまとめてある。
国際課税レジームの形成にとってリトマス紙となるのは,紛争処理機関を整備できるかどうかである(増井良啓「国際課税における手続の整備と改革」日税研論集71号1頁(2017.03),33頁)。EU域内においては,その意味で一歩進むということがいえそう。BEPS行動14の今後のモニタリングとも関連し,全世界的にみたときに紛争処理プロセスの改善がどこまで進むかが課題。