14 January 2025

柱1に関するIFアップデート

2025年1月13日付けで、 Pillar One Update from the Co-Chairs of the Inclusive Framework on BEPSが出ていた。米国バイデン政権からトランプ政権への政権移譲が1月20日なので、その直前のアップデート。前回2024年5月のアップデート以降、柱1(Pillar One)についてBEPS包摂的枠組みで議論してきたことの報告である。さっそく読んでみた。

Amount Aについては、2024年6月までの議論をなぞっている。要するに、多国間条約のテクストはできているが、Amount Bとのセットでないと採択できないという状態が続いている。

問題はAmount Bである。パラ10で、4つの残った論点が示される。パラ11で、そのうち3つについてはかなり協議が進展したこと、4つ目については解決案が提案されたことを記し、しかるのち次のように述べる。

Despite constructive discussions on these solutions, we have yet to find a path forward that has the support of all members, and our focus remains on how outstanding concerns can be addressed as a part of a solution that is able to achieve consensus. 

(仮訳) これらの解決策に関する建設的な議論にもかかわらず、全メンバーの支持が得られるような前進の途は未だ見つかっていない。我々の焦点は変わらず、コンセンサス達成可能な解決策の一部として、未解決の懸念にどのように対処できるかということにある。

全会一致の合意調達ができない中でここまでやった、という歴史的記録として読んでおきたい。