04 June 2015

消費税法の国際的側面について、日本の論説が公表されていた

国境を越えた役務の提供について、平成27年度税制改正で、消費税法が改正された。これについて、岡村忠生「国境を越えた役務の提供と消費課税」法学教室417号38頁(2015年6月)が公表されていた。

日本の消費税法は、前段階で課税が行われていない仕入れについて、仕入税額控除を認めてきた。このことを、「税制の重大な脆弱性であり、日本の消費税を不完全で遅れたものとしてきた(40頁)」と評価したうえで、改正の内容と射程を、新法令のすみずみに眼を配って論じている。解釈論として残された重要な問題として、「役務の提供が行われた場所(法4条3項2号)」とは何かという「根本的なもの(43頁)」があると指摘。さらに、「消費」という概念を明らかにすることが、「学術研究に課された困難な課題である(43頁)」と述べて締めくくる。

なお、今回の税制改正については、時期を前後して、国税庁が次のガイダンスを公表した。


国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等関係
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